フラッシュバック
もうじき誕生日が来る。
去年は旦那が私の選んだ清水の舞台を飛び降りるほどのリングを支払ってくれた。
あの時と今と比べたら。。。。
この1年ほど年を取ったと思う年はなかった。
顔の皺、ものの言い方。
40代に入った女の話し方になってしまった。若さが少しづつ抜けている。
職場は大変だった。今も大変。今のほうが大変といっていい。
上司と合わずに真っ向から対決している。
毎日が冷戦状態。勝ってもいけない、負けてもいけない。
職場のポリティカルゲームの真ん中というよりは少し横気味で融通の利かない26-7歳のマネージャーに手を焼いている。今のボスはなかなかの怠け者だ。働き蜂の私は鼻につくようだ。この間も呼ばれて、全く不本意にお叱りを受けた。オフィスマネージャーをあいだに置いて私も説明のしようのないことに延々と文句を言われた。どちらがわるわけでもないことなのに。と腹も立たずただ疲れている。
でも悪いことばかりではない。
変わったことといえば私の元で働く若い社員が私の顔色を見てものを言うようになった。
私のいうことを理解しないと手の込んだ作業がさらに手が込むということを理解し始めて、私のところへ何度も足を運ぶ。私が「上出来よ」というと心から喜ぶ顔をするようになった。私もこの子をどう育てたらすごい大人になるだろうと考えながらものをいうようになった。そしてみな真剣に私の話を聞いてくれる。
見つめる青写真が大きくなってきた。
とある夜、暗がりでガラスに映った自分の見て「はっ」っと思った。
目が、、、
自分の目が若月チーフみたいだった。
チーフのように少しはれぼったくって怒っているのか笑っているのかちょっとわからないけど何かとても深いことを考えている目だった。自分で言うのもなんだけど鋭い目だった。
あっはははは、もちろん、私はあんなにすごい人ではない。人望と居場所を必死に捜し求めている小さい人間である。
目の形も違うのにどこが似ていたんだろう。
私の覚えているチーフはいつも疲れていた。何に向かって全力投球しているのかわからなかった。でも目はいつも真剣でどこか深いところでいつも考えているようで、そして時々途方にくれていた。それが私にとっての彼女のイメージだった。何に向かっているのがわからなかったのは、同じ職種に就きながら同じ方向を向いていけなかった私には知りうることの出来なかったことだと思う。まさに彼女を理解するのは20年早い青二才だった。
もちろん20年たった今だからといって理解しているわけではない。でも20年たったから理解など出来るわけがないということを知っている。
私にとっては彼女の目がとても印象的に残っている。たまに彼女の目と同じ目をした人に出会う。私の好奇心がそそる。何を考えているんだろう、私にそれを見ることができるだろうか。と思ったりする。
そしてこの間見た同じ目は自分だった。私は疲れていた。失望もあったけれども自信だけはあった。そうだ、人がなんといおうと私は間違っていないという自信があった。あの日は私が間違っていないことを体で証明して見せるという自信だけが自分の見方だったとても惨めな気持ちの日だった。
チーフは私に何を語ることがあったわけではないけど私の中に大きなイメージで残っている。
若月チーフが机に臥せって涙を流していたのを目撃したことが1度だけあった。
何があったのかは知らない。
私が仕事を辞めてからはチーフがどのような活躍をしていたのかは知らないが、人聞きで彼女は今でも現役のようだ。
私もけして負けない。人生の大きな写真を胸に抱いている限りは1度や2度の涙でくじけるようなことはない。若月チーフみたいな目になれたんだったら自分を褒めてあげてもいいだろうとおもった。
そんな夜だった。
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コメント
そうか・・・・。いろいろあるんやね。
後半戦の人生も、まだまだいろんな山があるさー。
がんばろっ!!!!!
投稿: かみちゃん | 2009年3月22日 (日) 04時04分
デキる部下を雇いたがらない女上司ってどこにでもいるみたいだ。でもまわりは見てるからねー。きっとのんちゃんに褒められて喜ぶ若者にはわかっているでしょう。
投稿: ねーさん | 2009年3月22日 (日) 19時37分
勝ってもいけない、負けてもいけない。
ふむ。取引先との関係に置いては、時として「ある」状況だけど、社内でこれなの?そのマネージャーさん、必要悪としての言動だと思いたいけど、特別な目論見があるのかしら?
わたしも、ふと若先生のことを思い出すんだよね。斜め前の席に着いて初めて知った彼女
の素顔は、意外にも、正統派の職人さんだった。意外というのは、もっと複雑で思慮深い方だと思い込んでたからだけど、純粋な故に色んなことに巻き込まれて、慎重でなければならない重責に苦悩されていた様な・・・
わたしが退職してから会う若先生は、いつも笑顔でね、穏やかだったよ!より一層、チャーミングだった♪今もだろうけどね!
投稿: リンカ | 2009年3月24日 (火) 12時13分
かみちゃん、本当、腹がたって泣いちゃったりするけど辛くはないの。これも経験。私も人間。がんばろう。
ねーさん、私って仕事が速いのよ。でも普通の日本人くらいに早いの。この意味わかる?ふふふ、こっちの若い衆はあまりの不器用さに倒れちゃうよ。特に大学で専門分野を勉強していない人たち。エンジニアでもなくアカウンタントでもないような人たち。頭の鍛え方がなってないね。
リンカさん、若先生ってインパクトあったよね。そう、本当に職人さんなんだよね。あんなふうにひとつのことに人生つぎ込めるなんてすばらしいさ。
私は一緒の道を進まなかったけど、彼女に出会えて「職人とは」を学んだような気がする。
投稿: のんちゃん | 2009年3月24日 (火) 12時51分